東電の社員さんが避難者の方々へ謝罪に。(姉妹館どんぐりにて)

今朝、東電の社員さんが姉妹館『ペンションどんぐり』に来られました。
目的は、どんぐりで避難生活を送っている方々への謝罪と仮払金の請求方法に
ついての説明のためです。
その現場に立ち会ったのですが、辛い時間でした。
避難生活を強いられてる皆さんは、言葉を選びながらおだやかに質問をする人、
感情的になってしまう人、話すと血圧が高くなってしまうから何も話さない人、
話していてやはり涙も出てしまいます。
避難されてる人達の不安は、
・今後、自宅で生活できるのか?きっと、もう出来ないよね。
・自宅は風雨が吹きさらしかも、もう住める状態でもない。
・自宅の畑もダメだよね。
・もう高齢だから仮設住宅などではなくて定住の地を決めたい。
・持病があるが避難生活の中、かかりつけ医院を変えざるを得ない。
・避難生活上で使ったお金は返ってくるのか?
・一世帯100万円の仮払金、この先何ヶ月ももつわけがない。
・家や車のローンは?
・今後の収入(仕事)をどうしよう?
・今後、浪江町全体の放射線の除染って本当にできるの?
・原発の収束、本当に工程通りにできるの?
などなど、たくさん抱えてらっしゃいます。
何より、もう自宅には戻って生活できないという気持ち。
もう故郷には戻れないというあきらめ。
辛いです。
また、地震や津波で捜索したかった行方不明者も放射線のために
助けられなかった、もっと早く捜索してあげられたはずなのに、
という悔しさ。
言いたくはないけど、人殺し、と言ってしまう。
感情的になるのも無理はないですよね。
でも、皆さんは今目の前にいる東電社員の人に言っても気持ちがおさまらない
ことも分かっているし、直接謝罪して欲しいのがこの人たちでないことも
分かっています。
分かっているけど、言わずにはいられないんです。
東電社員が全て悪いなんてこと、思ってはないんです。
また、保安員にも責任があるとわかっているから、今のこのストレス、
どこにぶつけていいか、分からないんです。
こんなモヤモヤしたやるせない気持ちを言葉にされている姿に
私はかける言葉もなく、ただただ思いを吐ききってもらうのみでした。
東電の社員さんいわく、いろんな意見(批判等もちろん)は、全て上層部に
伝えるので何でもいいから言ってほしいとのことでした。
言わなければ伝わらないから、と。
確かに現場から声を上げなければいけません。
この補償に関する仕事に就いた東電社員さんも辛いでしょうが、できる限り
尽力してもらいたいものです。
役割を果たすことはその仕事をする者のプライドをもってこそ。
今、東電の第一原発で約1500名ほどの方々が復旧作業に携わっているそうです。
約400名が東電社員で残りは協力会社の人たち。
そして8~9割が福島県民だそうです。
現場のみなさん、今自分が浴びている線量が正確に把握されているのか心配です。
また作業環境や衣食住の環境も心配です。
そして最後のほうには今謝罪にきた東電社員をねぎらう言葉もでました。
あぁ、本当に謝罪をすべき人物は誰なの?
東電の社長だけではないですよね?
子供達の未来は?
高齢者の終の棲家は?
私達が今すべきことは?
皆さん、どう思いますか?
【投稿者:ひとみ】

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 私も、避難者の方達とは、機会があればお話聴いたりしていますが、何も出来なけれど、同じ福島県民として一緒にがんばっていこう、という気持ちでいつも聞いています。
    畑をやる人を休耕地にご案内してみたり、焼け石に水ですが、少しでもほっとする時間つくれたらと思っています。
    それにしても、東電だけじゃなくて、保安院や原子力安全委員会や国が、責任を何とか逃れようとしている姿は情けないやら腹立たしいやらです。

  • 安珠さん
    いつもコメントありがとうございます。
    今近くにいてできること、思いつく事をとにかく行動に起こす
    ということは大切だと思います。
    畑もイベントも、ほっとできる時間は裏磐梯で感じてもらうことは
    私達も同じ場所で暮らす者としても嬉しいことです。
    腹立たしいこと山のようにありますが、住民として今も未来も
    継続的に出来ること考えていきたいですね。

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